静岡のオキナワキノボリトカゲ

2020年10月15日

 2019年に発表された論文により、静岡県にオキナワキノボリトカゲが帰化していることが明らかとなった。オキナワキノボリトカゲは本来奄美諸島から沖縄諸島にかけて分布する日本固有亜種。これまでに九州 鹿児島県の一部及び宮崎県の一部に帰化していることは知られていたが今回はなんと静岡県。あまりに離れすぎている。ただし静岡県、外来生物が多く存在する。例えばスウィンホーキノボリトカゲという台湾に分布するキノボリトカゲも静岡県に帰化している。ハリネズミ属が多く定着しているのも静岡県だ。理由としては静岡県に輸入されたものの中に紛れ込んでいたという可能性とエキゾチックアニマル飼育者が逃がしたという可能性が考えられる。

ⒸKawai Kazusa
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沖縄島在来個体群

 さて、論文を見てみると静岡県北区細江町のとある神社の境内にて発見されたという内容が書いてある。どこの神社かは明記されていないが、地図が載っているのでそれを頼りに細江町の神社を地図上で検索しながら当てはめていく。見事発見。某H神社である。地図で探せば簡単に見つかると思う。神社の境内なのでくれぐれも荒らさないように。ゴミを捨てないのは勿論、キノボリトカゲは木にいるので自然破壊も不要。厳禁。

 神社境内には木が生い茂り、裏に雑木林がある。正午あたりに日当たりのよい木を探すと......

ⒸKawai Kazusa
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 幼体を発見。この日はかなり気温も下がっていたせいか、発見した個体数は少なかったが夏に行った人の話によるとかなりの個体数がいたらしい。繁殖も確認されていることもあるのでそれなりな数がいると考えられる。引き続き採取していきたい。


 沖縄島にもそれなりな数が自然分布しているが環境破壊やペット目的での採取圧により個体数が減ってきているようだ。もし飼育したいと考える人がいるならば移入分布しているところから採取すべきだと思う。自然分布している地域より採取し辛いのは明白だが個体数の少ない自然分布地域から採取するのは良くない。そして飼育される方はくれぐれも逃がさないようにお気をつけを。静岡県という本州で繁殖が可能であった事実もあるのであなたの街で殖えることも十分に考えられる。


採取日 2020年10月15日 河合 上総

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